23年「フェブラリーS」予想のポイントと穴馬候補

メインレース展望

2月19日に東京ダート1600mで開催される第40回フェブラリーステークスのデータ分析をしていきたいと思います。

昨年は2番人気のカフェファラオが優勝し連覇を達成しました。またノンコノユメのように過去に負けていても3回目の挑戦にして優勝するという例もあるように、前年からのリピーターが出てくる古馬のダートGIレースです。

コース解説

コース画像

東京競馬場のダート1600mは2コーナーの奥がスタート地点となっており、芝のスタートとなります。また内枠と外枠では、芝の部分を走る距離が異なるため、スピードが出やすい芝を長く走れる外枠が前に行きやすいコースとなっています。

基本的には逃げ~先行が有利ですが、前傾ラップになりやすく、また日本のダートコースで最長距離となる最後の直線は501.6mで、途中ゆるやかな上り坂があるため、中団以降からの差しや追い込みが良く決まっている年も多かった。

しかし近年ではレースが流れていても前が粘りやすく先行決着の傾向が多いので、当日の馬場状態や馬場傾向をとらえ、展開を考えていくことも必要といえます。

レース傾向

ストームキャットの血を引く種牡馬の産駒が好走傾向

過去10年の東京ダート1600mの好走血統

父方にストームキャットの孫であるヘニーヒューズの産駒が好成績を残しているのは不思議ではありませんが、母方にストームキャットを持つロードカナロアが好成績を残しており、種牡馬で候補を絞るならこの2頭を抑えたいところ。

近3年は外国産馬が勝利。過去10年の勝ち馬を見ても、トワイニング産駒のノンコノユメ、ヘニーヒューズ産駒のモーニンなど、本場米国のダート血統が活躍しています。

アドマイヤルプス(ヘニーヒューズ産駒)
セキフウ(ヘニーヒューズ産駒)
タガノビューティ(ヘニーヒューズ産駒)
ジャスパープリンス(Violence産駒)
レモンポップ(Lemon Drop Kid産駒)
シャールズスパイト(Speighttown産駒)

母父馬はキングマンボ系やミスタープロスペクター系や、フレンチデュピティを持つ血統が好走傾向にあり、今走では

レッドルゼル(ロードカナロア産駒✕母父フレンチデュピティ)
レモンポップ(母父ジャイアンツコーズウェイ)
ドライスタウト(母父アフリート)
ケンシンコウ(母父クリプティックラスカル)
アドマイヤルプス(母父キングカメハメハ)

以上が好走血統に該当します。

加藤征弘厩舎、安田隆行厩舎に好走傾向の馬が

過去10年の東京ダート600mにおける調教師成績

加藤征弘厩舎(美浦)と安田隆行厩舎(栗東)が好成績を残しており、田中博康厩舎(美浦)がそれに続く。また今回2頭の出走登録をしている西園正都厩舎(栗東)は [4- 3- 4- 24/ 35]と少頭数ながら、好成績を残している。

アドマイヤルプス(加藤征弘厩舎)
レッドルゼル(安田隆行厩舎)
レモンポップ(田中博康厩舎)
ヘリオス(西園正都厩舎)
タガノビューティー(西園正都厩舎)

森秀行厩舎(栗東)や、須貝尚介厩舎(栗東)は苦戦をしている。

ジャスパープリンス(森秀行厩舎)
ショウナンナデシコ(須貝尚介厩舎)

馬体重500kg以上のは馬を狙いたい

過去10年の東京ダート1600に出走した馬の馬体重別戦績を見ると、馬体重が重くなるほど勝率/複勝率が高くなっている。

ただ540kgを超えるとさすがに戦績が下がるが、基本的には重い馬ほど狙っていけるので、迷ったら馬体重の重い方を選んでもよさそう。

また前走からの馬体重増減をみると、±20kg以上の変動があると戦績が極端に下がり、特に馬体重が増えている馬より減っている馬は10kg以上のマイナスでも成績が落ちやすいので、体重減より体重増の馬を狙いたい。

前走から極端な距離伸縮は

1200mからの臨戦は勝率で1.5%、複勝率でも6.5%と不利。

ダートの短距離JBCスプリントからの直行となるレッドルゼルには厳しいデータだ。前年もJBCスプリントからフェブラリーS直行で6着に敗れている。短距離を使っていてもフェブラリーSに向けて根岸SやスバルSなど1400mのステップレースをはさむ馬が多いなかで、いきなり400m延長は厳しいのはデータを見ても明らか。

有力馬考察

23年のフェブラリーステークスは、連覇中のカフェファラオがサウジC参戦で回避。上位人気濃厚とみられていたギルデッドミラーも前走後に骨折判明で引退。メンバーが手薄になったことで混戦模様となってきている。

◆レモンポップ(牡5、美浦・田中博康厩舎)★

前走の根岸Sを根岸を5番手の好位追走から上がり35.5秒で勝ったのは強い勝ち方。重賞初制覇とともに、デビューから続く連対を10に伸ばした。

現在1番人気が濃厚と思われるが、これまでマイルの出走は20年のカトレア賞と22年の武蔵野ステークスのみで、2走前の武蔵野Sで2着で敗れているように、1ハロンの距離延長は課題と言えそう。

また鞍上は新コンビの坂井瑠星騎手がどのように騎乗するかも注目したい。

◆ドライスタウト(牡4、栗東・牧浦充徳厩舎)★

21年の全日本2歳優駿を無傷3連勝で制した素質馬で、昨年11月には長期休養明けながら霜月Sを快勝し、続くすばるSでも2着と好走している。58kgの斤量でもパフォーマンスが落ちておらず底を見せていないだけに、初の古馬重賞がGIでも期待は十分。鞍上は戸崎圭太騎手。
シニスターミニスター産駒。

◆レッドルゼル(牡7、栗東・安田隆行厩舎)

21年のJBCスプリントなどここまで重賞を3勝しており、同レースに関しては3年連続の参戦。
過去2年は、21年が3番人気で4着、昨年が1番人気で6着と、いずれも後方から追い込んできて惜しくも届かずといった内容。前走から400mの距離延長はデータ的に不利だが、前残りだった展開を考えると、マイルに適性がないとは考えにくいため軽視はできない。

◆テイエムサウスダン(牡6、美浦・蛯名正義厩舎)

昨年の根岸Sなど重賞5勝とGIを勝ってもおかしくない実績馬。
前走の根岸Sは14着と大敗してしまったため状態面が気になるところ。
ルメール騎手とあっていない可能性があるため、当日の状態などで取捨選択を決めたい。

◆シャールズスパイト(牡4、加・R.アトフィールド厩舎)

レース史上初めて外国調教馬として参戦するアメリカのGI勝ち馬。米GIメーカーズマークマイルS(芝1600m)を制覇アメリカの芝で勝っているので、芝スタートは問題なさそう。

ダートは2戦して未勝利で問題は日本のダートの適性があるかだが、近年のフェブラリーSは2020年勝ち馬モズアスコットや22年3着ソダシなど、芝の実績馬が好走しており、高いパフォーマンスを見せる可能性は十分にある。

その他にも、メイセイオペラ以来地方在籍馬の中央GI勝利の期待がかかるスピーディキック(牝4、浦和・藤原智行厩舎)もロマンとしては気になります。

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